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【2017/09/20 11:04 】 |
「支配株主の異動は経営者ではなく株主が決定すべし」は理屈が通らない
支配株主異動を伴う増資には、結局、一般株主の相当数が求めた場合にも株主総会が必要となることになってしまった。
パブコメに私が申し出た意見でも述べたが、上記案の根拠となった「支配株主の異動は経営者ではなく株主が決定すべし」という概念はおかしい。
 
私のパブコメへの意見においては、その根拠となる例としてTOBを挙げた。
すなわち、現在支配株主ではない者からTOBがかけられた場合は、少数株主には株主総会を要求する余地はなく、TOBに応じるか応じないかの選択しかないし、それに問題があるとは考えられないのである。
 
ここで、もう一つ、非現実的ではあるが例を追加しよう。
プレミアム公募である。
市場価格よりも高い価格を設定して公募すれば、一般株主は応募しまい。株を買い増ししたければ市場で買えばより安く買えるのだから。
しかし、新支配株主は応募して公募株式の全部または大半を取得するインセンティブがあるのである。
(要綱案のような規定が設けられても、複数証券会社が引き受ければ、株主総会は不要となろう。)
想定外の者が支配権を狙って応募してくる可能性もあり、その場合には親引け制限ゆえに割当を確実に得ることができないことから、現実的に利用される可能性は少ないと思うが、少数株主が支配株主を選ぶ権利などないことの根拠にはなる。
また、同時に、支配権にはプレミアムが付くべきこともわかるはずだ。
 
あらためて主張したい。
支配権の異動を伴う増資を規制するなら、その保護法益は本来既存支配株主の支配権であるべきで、
「(既存支配株主が存在する場合には、)支配株主の異動は経営者ではなく“既存支配株主が”決定すべし」
が正当である。
TOBや上記のプレミアム公募を想定すればわかるとおり、少数株主には支配株主を選ぶ権利がなくて当たり前、選べるのは価格である。
要綱案の如く、支配株主異動を伴う増資に既存支配株主がない場合にも株主を要求する制度を作ることは政策的に仕方がないとしても、それはあくまで政策、大人の事情というべきである。制度の出発点として「支配株主の異動は経営者ではなく株主が決定すべし」などという理屈の通らない理念を掲げるべきではない。
 
なお、支配株主の異動有無を、子会社の保有する議決権と合算して判断することとしたのは改善として評価できる。但し、実質保有者の概念ではないので、ファンドを使う等の方法で潜脱できるかもしれない(部会では、事務局が規定を工夫するとは言っていたが)。

また、中間試案においては第三者割当が対象とされていたが、要綱最終案では公募も対象となった。これについては論理の一貫性が若干向上したものとは言える。しかし、複数証券会社が引き受ければ潜脱できるようでは意味がないし、部会でも議論されたように一証券会社がまとめて引き受ける(本来問題ないような増資でも)のを萎縮させるようでも困る。また、(公募に限ったことではないが、)↓ の川井先生のブログにもあるとおり、増資日程の長期化の問題もある。これらを考えると弊害の方が大きいように思うがいかがか。

(現時点では、公募への拡張について議論したブログ等は、「弁護士川井信之のビジネス・ロー・ノート」9/10エントリー「会社法改正要綱(案)を読む(6)~支配株主の異動を伴う募集株式の発行等」)」
http://blog.livedoor.jp/kawailawjapan/archives/5906201.html
以外に発見できない)

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【2012/09/12 22:39 】 | 要綱関係 | 有り難いご意見(0)
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