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日本監査役協会が監査役の新しい英文呼称を推奨している。
http://www.kansa.or.jp/news/information/post-246.html ********** 以下引用 ************ 公益社団法人日本監査役協会は、監査役等の英文呼称に関し、新たな呼称を推奨することと致しました。 推奨する英文呼称は以下のとおりです。 監査役 Audit & Supervisory Board Member 監査役会 Audit & Supervisory Board ********** 引用以上 ************ ↑ これを見ると、まず第一感で 監査役会のない会社の監査役はどうするんだ? 監査役会(Board)がないのに「Board Member」じゃねーだろ! と思うところだ。 それに対しては、さすがは監査役協会、答えを用意している。 ********** 以下引用 ************ なお、監査役会が存在しない監査役設置会社の監査役の英文呼称も、監査役会設置会社の監査役と同じく、「Audit & Supervisory Board Member」とする。監査役設置会社における Supervisory Board とは取締役会+監査役を意味し、かつ上記(2)と同様、監査役だけが Supervisory Board の機能を担うわけではないことから Auditという言葉が加えられている。 ********** 引用以上 ************ いや~、私思うに、これはコヂツケですよ。 さらに追及するなら、取締役会がない会社でも監査役置けるし~!! まあ、監査役協会の会員企業となれば、それなりの規模で、取締役会くらいはあるだろう・・・という程度の考えなのでせうか?? しかし、そういう中小切捨て的な考えへの批判は横に置いておいても、日本の会社法制を一般的に説明する場合にも、この新訳語は障害になりそうだ。 たとえば、 A kabusikikaisha must have at least one director. A kabusikikaisha may have one or more audit & supervisory board members. と説明する場合、「board」を前提にせず「member」が存在することになって、どうにもうまくない。 (その後に A kabusikikaisha may have a board of directors which consists of at least 3 directors. A kabusikikaisha may have an audit & supervisory board which consists of at least 3 audit & supervisory board members, where it must have a board of directors. とでも続けば、違和感は多少薄れるけれど、取締役会と監査役会を説明しだすとaudit & supervisory board の説明が破綻しそうだ) とにかく、私の関与する企業で定款の英訳に今回の新訳語を使おうという動きがあれば、私が今の仕事にいる限り強く抵抗するつもりだ。 #しかし、武井先生がヘッドでいたのに・・・こんな結論になってしまって・・・ 【9/29追記】 某QAサイトでどこかの監査役から質問が出ていたが、「社外監査役」はどう表現するか、という問題も難しそう。 やっぱり、名刺にしか使えないぞ、この新呼称。 【10/17追記】 米国上場(ADR)している日本企業のForm20-F(有価証券報告書に相当する年次報告書)を見てみると、「corporate auditor」の語が何十回(多分100回超)と出てくる。 これを全部、その、長ったらしい呼称で置き換えるってのは害悪じゃないかねぇ?「simple is best」だべ。 たとえば ↓ トヨタ http://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1094517/000119312512281223/d249054d20f.htm みずほFG http://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1335730/000119312512309705/d231152d20f.htm #「監査役会」の英文呼称だけを変えるなら反対はしないけど、そういう問題じゃないって? PR |
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